広くはブナ科の樹木で、ナラ、カシワなどの落葉広葉樹やカシなどの常葉樹を指しますが、建築用のオーク材としては次の5つに大きく分けることができます。
(1)北米産のホワイトオーク/スワンプ・ホワイトオーク、チェスナット・ホワイトオークなど多くの種類があります。
重く硬く、強く、心材の細孔は液体を通さない(これをチロースが発達して道管を閉塞するという)ため、ウイスキーの樽として使用されてきました。家具材や床材などにも多く用いられています。
(2)北米産のレッドオーク/ノーザン・レッドオーク、スカーレット・レッドオークなどの種類があります。
木の構造や質はホワイトオーク類によく似ていますが、道管の中にチロースがないため、大変浸透性が良いのが特徴です。
そのため、桶や樽には向かないです。
(3)国産のミズナラ/北海道産、東北産、飛騨産のミズナラが有名です。
その中で北海道産のミズナラが、平均的に柔らかく、加工しやすいため、高い評価を受けています。
また東北産のミズナラと北米産のホワイトオークの年輪幅が近く、ほぼ同じ木の構造・質を持っているといわれています。
(4)欧州産オーク/オウシュウナラとかヨーロピアンオーク、イングリッシュオークなどとも呼ばれています。
木の構造や質、色は北米産のホワイトオークに良く似ています。
(5)トルコガン/欧州南部や西アジアに分布するオークで、ターキーオークとも呼ばれています。
木の構造や色が北米産のレッドオークに良く似ています。